AI・ロボット等の普及で、なくなる仕事(稼げなくなる職業)

昨今、AIの進化を背景に、企業でもAI・ロボット等の導入が進んでいます。

その反作用として、AI等が仕事を行うために、人が不要となる職業がでてきます。

そこで、AI・ロボット等の技術革新で、なくなる仕事・稼げなくなる職業を紹介します。

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仕事の半分がAIに代替される!?

野村総合研究所がまとめた調査(2015年12月)によると、日本の労働人口の約49%が、技術的には人工知能やロボット等により代替できるようになる可能性が高いと推計されました。

注意が必要なのは、調査結果は、職業の半分が代替されることを意味しているのではなく、労働人口の約49%が行っている仕事が代替されるという結果を表しています。

なお、代替可能性の高い職種、代替可能性の低い職種は以下の通りとなります。

ご覧いただければ、わかる通り、事務員等の仕事は代替される可能性が高く、映画監督、経営コンサルタント等の創造性・専門性の高い職業は代替される可能性が低くなります。

つまり、AI等に代替されることなく、人間がするために重宝される仕事(稼げる職業)に就くためには、一定の専門性をもち、付加価値をつける能力を持つことが求められていきます。

≪人工知能やロボット等による代替可能性が高い100種の職業(50音順)抜粋≫

  • 一般事務員
  • 医療事務員
  • AV・通信機器組立・修理工
  • 寄宿舎・寮・マンション管理人
  • 銀行窓口係
  • 警備員
  • 経理事務員
  • 自動車組立工
  • 人事係事務員
  • スーパー店員
  • 生産現場事務員
  • タクシー運転者
  • 宅配便配達員
  • データ入力係
  • 電子部品製造工
  • 電車/路線バス運転士
  • 保険事務員
  • ホテル客室係
  • 郵便事務
  • 列車清掃員

≪人工知能やロボット等による代替可能性が低い100種の職業(50音順)≫

  • アナウンサー
  • アロマセラピスト
  • 医師
  • 映画監督
  • エコノミスト
  • 教員
  • ケアマネージャー
  • 経営コンサルタント
  • ゲームクリエーター
  • 雑誌編集者
  • 商業カメラマン
  • 商品開発部員
  • ネイル・アーティスト
  • 俳優
  • 美容師
  • ファッションデザイナー
  • 保育士
  • マーケティング・リサーチャー
  • マンガ家

AI等にどれくらいの人が仕事を奪われるのか?

上記で多くの仕事が、AI等に代替されることがわかりました。

とはいえ、全ての人が必要なくなるわけではありません。

経済産業省が15年~30年にかけて、職種別にどのくらいの人が、AI等の影響で従業者数が減少するかまとめていますので、紹介します。

上記の表にある「現状放置」と「変革」の違いは、以下の将来シナリオの差となります。

(「新産業構造ビジョン ~第4次産業革命をリードする日本の戦略~ 中間整理」から抜粋)

【現状放置】

  • 日本の産業が、海外のプラットフォーマーの下請けに陥ることにより、付加価値が海外に流出
  • 社会課題を解決する新たなサービス付加価値を生み出せず、日本の産業が低付加価値・低成長部門化
  • 機械・ソフトウェアと競争する、低付加価値・低成長の職業へ労働力が集中し、低賃金の人が多い社会

現状のように、企業・系列・業種の壁や自前主義が温存されたままでは、グローバルな データ利活用の基盤であるデータプラットフォームを海外に依存せざるを得なくなる。その結果、海外のプラットフォーマーが付加価値を吸収し、そのプラットフォームの上で我 が国産業が下請け化しジリ貧に至る懸念が大きい。

また、既存産業が温存され、労働市場も固定化し、人材育成も従来のまま継続して しまうと、機械化・デジタル化による雇用機会の喪失、機械・ソフトウェアとの競争による 賃金の低下に直面することとなり、中間層の崩壊・二極化が進展。

これらの結果、日本ではハード中心の漸進的イノベーションに留まることとなる。

【変革】

  • 社会課題を解決する新たなサービスを提供し、グローバルに高付加価値・高成長部門を獲得
  • 技術革新を活かしたサービスの発展による生産性の向上と労働参加率の増加により、労働力人口減少を克服
  • 機械・ソフトウェアと共存し、人にしかできない職業に労働力が移動する中で、人々が広く、高所得を享受する社会

一方、こうしたシナリオを回避するためには、第4次産業革命の技術革新とデータを活かした新たな需要の発掘・獲得を推進することが不可欠であり、そのためには、新たな人工知能技術等により飛躍的に機能を向上させた製品・革新的サービスの創出を行うことや、企業・系列の壁を越えたデータプラットフォームの形成を促進することが重要。

また、データ活用を軸とした教育・人材育成システムへの転換、外国人材の活用、労働市場・雇用制度変革、そして産業の新陳代謝の活性化等の対応を進めることも不可欠。加えて、データ、人材、技術、資金の国際的なネットワークの核となることが必要。

こうした新たな時代に対応するデータ、ヒト、モノ(技術)、カネを抜本強化し、日本の強みと「データ」を結びつける戦略的取組を行うことで、新たなサービス・製品創出による社会課題の解決及びグローバルな市場・付加価値の獲得が可能に。さらには、労働力人口減少を補う生産性向上やその結果としての賃金上昇へと好循環が形成され、第4次産業革命の果実を中小企業や地域経済にも波及させることが可能となる。

その一方で、ソフトも含めた破壊的イノベーションの実現を通して、幅広い分野での産 業再編や雇用の流動化が不可避となり、産業構造、就業構造の転換への対応が必要となる

「現状放置」の場合、製造調達部門を中心に、合計735万人の従業者数が不要となる試算となっています。
「変革」の場合は、不要となる従業者数は161万人に抑制されます。
また逆に、「上流工程(経営企画、商品開発、マーケティング等」、代替可能性が低い「営業販売」・「サービス」・「IT業務」では、従業者数が増加する試算となっています。
ただし、どちらのシナリオであれ、製造・調達部門(製造ラインの工員)、バックオフィス(経理・給与管理等の人事部門)の仕事は、従業者数が大きく減少することとなります。
上記試算からいえることも、近い将来(どちらのシナリオでも)、作業を行うだけの仕事(創造性や付加価値をつけない職業)は、高い確率でAI等に仕事を奪われるということです。

ただし、人口減少も考慮すると、AIの導入は必須

ただし、日本は少子高齢化が進んでおり、総人口の減少以上に、生産人口(15歳~65歳)の減少が社会課題となっています。

社会保障・人口問題研究所によれば、生産人口は不要となる従業者数と同程度、減少する試算となっています。

つまり、生産人口の減少を補うためにも、AI等の活用は必須となっています。そのため、企業の多くはAI等の導入をますます進めていくことになるでしょう。

いかがでしたか、AI等の普及による産業構造の変化は、予想を超えるスピードで進化しています。

将来、AI等に仕事を奪われないために、創造力が必要とされる仕事を就けるようにしておきましょう。

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