昨今、人工知能やビッグデータ分析といった技術が注目されていますが、そうした技術の多くは、「Python」というプログラミング言語で作成されています。
そこで、そもそも「プログラム言語」とは何かを解説した後、今注目を集めている「Python」とは何か、「Python」で作れるモノ、なぜ「Python」がデータ分析・人工知能の作成に優れるか、について解説します。
目次
そもそも、プログラミング言語とは
プログラマーと呼ばれる職業の人が、上記の写真のような「コード」(コンピュータプログラム)を書いているのを見たことはありませんか?
上記の写真で書かれている言語を、「プログラミング言語」といいます。
プログラミング言語は、人間がコンピュータに命令を指示するために作られており、コンピュータが曖昧さなく解析できるように設計されたものになります。
皆さんがスマートフォンで使用するアプリや、パソコンでよく使うパワーポイント等のソフトも、プログラミング言語を使用して作られています。
そして、実はプログラミング言語にも、人間同士のコミュニケーションで使用する言語(自然言語)に、日本語、英語、フランス語 etcがあるように、多種多様な言葉があります。
有名なプログラム言語だけでも、C、C++、Java、PHP、Ruby、Perl、C#、Objective-C、JavaScript 等、多くの言語があり、それぞれが特徴を持っています。
冒頭で紹介したPythonもそのような言語の一つとなります。
なぜ、多くの言語があるかというと
言語により「できること」および「特徴」があり、例えば、大掛かりなシステムを作りたい時には、大規模システムに向いた言語を、簡単な処理を行うシステムを作りたいだけなら軽量言語を、というように言語を使い分けることで、効率良くプログラムを書けるようになります。
例えば、JavaやC#は比較的大規模な開発に向いています。
逆にPHPなどは小規模の開発に向いています。
C言語やC++は実行速度が他の言語と比べてとても速いので、スピードが求められるソフトウエアを作るのに向いています(その代わり、コードの記述量が多くなります)。
多くの言語がある中、人工知能の作成やビッグデータの解析等に向いているとされるプログラム言語が、
Python
となります。
人工知能やビッグデータ分析を行うなら
プログラム言語「Python」がおすすめ
Pythonとは
最近までは日本での注目度はいま一つでしたが、Google三大言語(※)の一つで、世界でも人気の高い言語が「Python」です。
他の言語と比べ、少ない記述量でコードが書け、インデント(字下げ)でブロックを扱う等、見やすいコードを書けることもあり、初心者でもとっつきやすいプログラム言語となっています。
今後は人工知能・データ解析といった専門分野で、より一般的に使われるようになる可能性が高い言語となります。
※Google三大言語:Java・C++・Python
Pythonで作れるモノとは?
Pythonで作れるものは大きく分けて3つあります。
- WEBアプリ
- データ解析/分析ツール
- 人工知能
の3つです。
実際に、「Instagram」のようなWEBアプリ、「Pepper」ような人工知能が、Pythonで書かれたプログラムで動いています
Pythonではデータ解析・分析が簡単
また、Pythonではデータ解析・分析を簡単に行えるようにしてくれるツールやライブラリが多く備えられています。
以下は、有名なよく使われるツール、ライブラリとなります。
- Jupyter(ツール)
- graph-tool(グラフの操作および統計解析)
- Numpy(数値計算、データ操作)
- Pandas(データを表形式で扱える)
- Scipy(科学計算・技術計算)
Pythonは、これらのツールやライブラリを使ってアプリケーションを作ることも可能です。
Pythonは人工知能が作成しやすい
Pythonが一番注目されている理由は、人工知能を作りやすいことです。
人工知能と言っても幅が広いのですが、特に「機械学習」や「ディープラーニング」という技術が注目されています。
Pythonでは、以前から人工知能の研究で利用されてきた経歴があり、機会学習やディープラーニング専用のライブラリもあります。
それらの技術を使って作られた人工知能の中でも有名なのが、ソフトバンクが開発したPepper (ロボット)です。
Pepperには、コンピューターが自ら学ぶことができるディープラーニングを使った感情エンジンが採用されています。
そして、この感情エンジンにはPythonが採用されています。
人工知能やビッグデータに興味がある方は、併せてPythonについても調べてみて下さい。