優れたビジネスモデルを生み出すにはアナロジー思考が重要

優れたビジネスモデルを生み出すには、よくアナロジー(類推)思考が重要と言われています。

そこで、今回はアナロジー思考の解説とともに、その思考力の鍛え方も紹介します。

スポンサーリンク

アナロジー思考とは

まず、アナロジーとは日本語にすると「類推」を意味します。

なお、「類推」とは、「特定の事物に基づく情報を、他の特定の事物へ、それらの間の何らかの類似に基づいて適用する認知過程」(Wikipediaより)を意味します。

つまり、アナロジー思考とは、すでにあるビジネスモデルを他の業種に適用(類推)することで、新たなビジネスモデルを生み出す発想法です。

一般的に、世の中のビジネスモデルの80%は、他業種にある業態のマネから生まれたものだとも言われています。

実は、イノベーションと呼べれるもののほとんどが、すでにある事業を他の分野に応用したり、すでにある複数の事業を組み合わせだったり、逆にすでにある事業から余計なものを取り除いたものとなります

例えば、パソコンのプリンター本体は安くして、替えが必要なインクで稼ぐビジネスモデルは、カミソリ本体は安くして、替え刃で儲けるというビジネスモデルを応用したものとなります。

その他、おサイフケータイは、クレジットカードと携帯電話の組み合わせから生まれたサービスであり、このようにすでにあるビジネスモデルを他に転用する発想こそが、アナロジー思考であり、また優れたビジネスモデルを生み出す源と言えます。

アナロジー思考のポイントは、ただ他の業種のビジネスモデルをマネするだけでなく、何か新たな価値を付け加える必要があるということです。

アナロジー思考の鍛え方

アナロジー思考で新しいビジネスモデルを生み出すコツは、他の事業を抽象化して、構造的な類似点を見つけ出すことです。

例えば、オフィスでグリコのお菓子を販売する「オフィスグリコ」のビジネスモデルからは、「無人販売」、「商品を出張して売る」「営業する手間を省く」、「小腹を満たす」といった要素を見つけ出すことができます。

こうした抽象的な要素を抜き出すことで、他の業種への応用がしやすくなります。

アナロジー思考は、そうした抽象的な要素を他の業種へ応用し、新しいビジネスモデルを生み出す発想法なので、いかに抽象的な要素を取り出せるかがポイントとなるといえます。

したがって、この思考力を鍛えるためには、常日頃から他の企業のビジネスモデルを抽象化して、そのポイントを自分の言葉でアウトプットする作業を行うことが重要です。

新聞などで興味をもったビジネスを、ただ面白いと思うだけでなく、そのビジネスの要素をいくつか書き出す作業を日頃から行うことで、

「要素を取り出す力」がつくのはもちろん、あなたのビジネスへ応用できるかもしれない要素のストックも溜まっていくことで、いつの間にかアナロジー思考で、色々なビジネスモデルを思いつくことができるようになっているでしょう。

また、慣れてきたら、取り出す要素をなるべく抽象的な概念で表現できるようにしましょう。要素をより抽象的に表現できるようになれば、応用の幅が広がることになります。

まとめ

アナロジー思考のポイントは、以下の2点です。

  • アナロジー思考とは、既存のビジネスモデルを他業種に適用(類推)することで、新しいビジネスモデルを生み出すための発想法
  • ただし、ただマネをするだけではダメで、新しい付加価値を付ける必要がある

アナロジー思考の鍛え方のポイントは、以下の2点です。

  • アナロジー思考を行ううえで重要なのが、既存のビジネスモデルから抽象的な要素を取り出し、応用すること
  • 興味をもったビジネスモデルから抽象的な要素を取り出すことで、要素を見つける能力と類推できる要素が増え、アナロジー思考の力が伸びる

いかがでしたか、ぜひアナロジー思考を使って、新しいビジネスモデルを構築してみて下さい。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク