BOPビジネスとは、貧困層向けのビジネスモデル

BOP(Base of pyramid)という言葉を聞いたことがありますか?

「Base of pyramid」とは、社会的にとても貧しい人達のことを意味しています。

今回は、BOPをメインターゲットとしたビジネスモデルの事業性と社会貢献的な側面の両方について解説します。

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BOPとは

世の中の人たちを、ものすごく単純に分けると、以下のようなピラミッドとなります。

ピラミッドの一番上は、人口が一番少ないが所有している財産も多い富裕層と言われるグループです。

次がボリューム層(中間層)と言われるグループで、人口と財産のバランスがいいため、多くの企業がターゲットとすることが多いグループです。

一番下が、今回のキーワードである「BOP」、いわゆる貧困層と呼ばれるグループです。

世界の人口が約70億程度の中、このBOPのグループは約40億人くらいと言われています。

BOPビジネスとは

少し前より、BOPが支援の対象としてではなく、ビジネスのマーケットとして注目され始めています。

注目され始めた理由としては、主に以下の3点となります。

①対象人数が多いこと

②単価は低いが、利益率が高いこと

③将来、彼らの所得が高くなった時のことを見据えたブランド浸透

BOPビジネスの成功例

もし、あなたがインドの貧しい農村の人に、石鹸といった日用品を売ってくださいと頼まれたら、どうしますか?

きっと、ほとんどの人が安くして売るという選択をすると思います。

しかし、安くするとなかなか儲かりません。

しかし、ある賢い企業が儲かる仕組みをつくり、さらに、同時に貧困層の収入を増やすという社会貢献にも成功したビジネスモデルを生み出しました。

その賢い企業の名前は、世界的な日用品の大手企業である「ユニリーバ」です。

ユニリーバ―のインド法人は、「シャクティ・プロジェクト」としてBOPビジネスをはじめました。

「シャクティ」とは、インドの農村部の女性たちに、日用品(商品)に関する知識を教育して、販売員として育成する仕組みのことです。

具体的には、

私たちが使用している大きさのボトルに入ったボディソープのようなものは、貧困層からすると、高額な商品であり、彼らはとても買うことはできません。

ただ、大きなボトルに入ったボディソープを小分けにすればどうでしょうか?

小分けにすれば、ものすごい安値になり、貧困層でも買える値段とすることができます。

実際に、シャクティ・プロジェクトでは、教育を受けた農村部の女性(貧困層)が、ボディソープを1回使いきりの量に小分けして、同じ貧困層に対して、わずか数円で販売する活動をはじめました。

その結果、企業は、今まで売れなかったターゲットに商品を売ることができ、

また、貧困層の人たちは手に入れることができなかったボディソープを手に入れることができ、そうしたボディソープで体を洗うという習慣ができ、健康を促進する社会貢献にもつながりました。

さらに、シャクティ・プロジェクトで小分けした商品を販売する女性は、仕事を得て、収入を得ることで、経済的な自立が可能となりました。

ノーベル平和賞を獲得したBOPビジネス

バングラディシュでのグラミン銀行の創始者であるムハマド・ユヌス氏は、BOPビジネスで、2006年のノーベル平和賞を受賞しました。

グラミン銀行が行ったBOPビジネスは、貧困層への小口融資(マイクロファイナンス)というものです。

小口融資(マイクロファイナンス)とは、主に5人一組の同一地域の人間で構成されグループを組ませます。

そして、グループで1人ずつ順番に融資され、1人が返済を終えない限り、次の人は融資を受けられない仕組みとしました。

つまり、債務を肩代わりする連帯保証ではなく、返済しないと他のメンバーに迷惑がかかるというグループでの連帯責任は負わせたのです。

貧困層のほとんどが村社会での共同生活しているので、仲間に迷惑を掛けては生きていけないというプレッシャーが功を奏して、無担保融資にも関わらず高い返済率(=低い貸し倒れ率)を記録しました。
(そのため、グラミン銀行にもきちんと利益が出たとのこと)

また、貧困層はこの融資の仕組みで担保に出す財産がなくてもお金を借りることができるようになったのです。

このビジネスの素晴らしいところは、銀行もきちんと利益をあげ、事業として継続させることができるとともに、貧困層の人たちは無担保でお金を借りることができ、貧困層から抜け出す機会の提供として社会貢献的な側面も有しているところです

日本は、世界的に貧困層が少ないため、上記のようなビジネスおよび発想は難しいですが、グローバルな事業では、BPOをターゲットとした事業性と社会貢献的な側面をもったビジネスを考えてみて下さい。

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